みなさんこんにちは。国語科の高倉です。今回の記事は、主に最難関大学を本気で目指す高2生を対象に「これからどのように勉強すべきか」ではなく「今現在、国語で何ができていてほしいか」についてお話をします。
現古漢それぞれに理想的な学習の段階はありますが、一番はずばり「古文文法」です。最難関大学を目指すのであれば、古文文法はこれから学ぶというよりむしろ、今現時点でできていてほしい単元だと高倉は考えています。
なぜか。それは、これから受験勉強が本格化すると、社会や理科といった選択科目の学習に多くの時間が割かれ、国語にかけられる時間が少なくなるからです。結果、現代文より配点の低い古文漢文にしわ寄せがいき、複雑なルールの多い古文文法は敬遠されてしまいます。
しかし一方で、古文文法は入試古文で必ずと言ってよいほど出題されます。確実に得点しておきたい。2025年度の早稲田大学教育学部の問題をみてみましょう。
問題 太線部「らん」と文法的に同じ「らん」を含む和歌はどれか。最も適切なものを次の中から選びなさい。
女君はなつかしからん情も、いとどあいなくおぼされて…
① 住の江の岸による波よるさへや夢の通ひ路人めよくらん
② わが命あらんかぎりは忘れめやいや日ごとにはおもひますとも
③ 吹くからに秋の草木のしをるればむべ山風を嵐といふらん
④ よしや君むかしの玉のゆかとてもかからんのちは何にかはせん
⑤ 長からん心も知らず黒髪の乱れて今朝はものをこそ思へ
早稲田大学の合格を本気で考えてる高2生であれば、正解は⑤と即決してほしいところです。問題文も⑤も「形容詞の未然形活用語尾と推量の助動詞」ですね。2025年度は他の学部でも、文学部なら係り結びに関する出題、商学部なら格助詞「の」の識別など、古文文法は多くの学部において出題されています。
古文文法は、最難関大学合格への学習を堅実に進めるために、現時点で習得済みであることが望ましい単元です。上記の問題が解けなかった人、あるいはペンが止まってしまった人、そしてまた、感覚で解けてしまった人、今まさに古文文法の学習にじっくり取り組んでほしいと思います。
そのうえで、古文文法の学習の理解度を確認するためにも、あるいは文法の知識を踏まえて古文を手際よく読み進める方法を得るためにも、マストの冬期講習を是非ともご活用ください。
古文だけでなく、現代文の学習の進め方についても、丁寧かつ明確にアドバイスをします。
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